媚び色のペンで書いたインタビュー記事「金曜日」

― 月刊『概念』、本日のゲストは金曜日さんです。

 

金曜日(以下、金):よろしくお願いします。

 

― 今回は忙しい中わざわざインタビューを受けて頂きましたが。

 

金:いや、実際そんなに忙しくないです、言っても週1のシフトなんで(笑)

 

― なるほど、確かに週1ですが、存在感は平日3日分くらいあるような

 

金:それは褒めすぎです、確かに多くの方が「華金」なんて言葉で僕のことを楽しみにしてくれてるみたいですけど、僕なんてまだ半日前ですよ。

 

― 「半人前」みたいに言いましたね。

 

金:はい、重鎮の日曜さんからは、鼻たれ小僧の金曜で「鼻金」なんて呼ばれてますし(笑)

 

― さすが日曜さんですね。でも実際その若さで金曜日になられたということは、快挙ですよね。

 

金:正直、他の平日の方々を抑えて今金曜日として仕事ができてるのは誇らしいですね。木曜さんとか同期のスイピー(水曜日)よりも俺を評価してもらえたんだと思うと、もっと頑張らなきゃなって。

 

― 金曜日として何か気をつけていることは?

 

金:金曜ってあくまで平日なんですよ。初めは敢えて休日感をださず、16時くらいまでは他の平日以上に平日感を出します。で、皆が仕事や授業を終えた頃にパっと掌を返して休日感を出す。そしたら皆、五日間の疲労から開放されてすっごい笑顔になる。この振れ幅ですね、僕が平日感を出せば出すほど喜びが増長する。

 

― なるほど。休日への憧れは?

 

金:もちろん出世欲はあります。まだまだ経験不足だけど、もっと実力をつけたい。最近は「金曜日が楽しみなせいで木曜日まで楽しみになってきた」とか「金曜日の夜なのに土曜日の夜かと思った」って褒められたり、これ言うとまた土曜さんに怒られちゃうけど(笑)

 

― 最後に、自分を一言で表すと?

 

金:幸せへのまわり道、ですかね。ただ休みたければ学校や会社なんてサボればいい。でも、敢えて一生懸命に僕を過ごしたら、その達成感で休日や金曜の夜がもっと幸せになる。

 

― 触媒のような働きというわけですね。本日は貴重なお時間をありがとうございました。

 

金:ありがとうございました。