ラストサマーインターンシップ 前編

 8/16~18、最初で最後になる複数日程のサマーインターンシップに参加。事業内容に興味こそないものの安定、非激務、(の割には)高給、などの甘えた軸に惹かれて応募を決意したこのインターン、終わってみれば無能甘えすぎ乙という社会からの声が心臓に配電されている。社会ってこんな声なんだ。

 

 

 一日目、慣れない早起きと緊張から、駅のトイレへ。余裕のある時間に出発していたので助かった。ここでいきなり時間と精神の貯金をおろした。

会場到着後、入り口に人事の女性が二人。得意の第一印象やわらか作戦より、細目の笑顔と後輩気質を感じさせる挨拶という二つの弾を打ち込む。掲示されている班分け表を見ると、同じ班の、しかも隣の席に「高橋若葉」の4文字。知っている。就活で、知り合いが同じ班にいることは自分の行動にかなり制限がかかる。迷惑。まず若葉がいることも知らなかった。自分の到着から2分ほど遅れて若葉到着。驚き、嘆き合う。二人の感情がこれほどまでに一致したことはなかったのでは。他の班員は、4人、話しやすい

イケメン神大院生(以降スジ)、京大法学部3回の川ちゃん似の男(以降タルミ)、阪大院生の女(以降ガリ)、時代に合わないロン毛顔でかおもんな同志社男(以降西本)。ワーク開始前から西本の、昨日深夜まで飲んでて4時間しか寝てないトークに気を落とす。この時拾わなかった 気 を拾っていればもっと楽しい日になっていたかもしれない。 

一日目のプログラムは

①暗号解きゲーム②GD(様々な資料を読み解き、スーパーをどこに建設するかを決める)③班内でのディベート対決④振り返り、フィードバック

といった感じで、予選会と似たようなところも多かった。

 

暗号ゲーム、特にチームワークとかもない、というかどこに気を付けたらいいのか分からない。このワークを通して誰が賢いのかもわからなった。若葉の頭が意外と柔らかく、少し助かった。アライグマ タスカル とは思わなかった。

 

資料の情報から、新規スーパーが出店する地域を複数の候補より選定するというもの。コンペ形式で、他班との勝敗がつく。ふつうのGD、に思った。ここでやっとだれが賢いのか判明。スジとタルミの頭脳が光った。おれはいつものように全く頭を使わず形式をなぞるだけのやり方で応戦。いままでこうして「議論を前にすすめようとしていた」と評価されてきた。GDは茶番。どこのでも、選考のGDはできる人を見つけるというよりできない人をふるい落とすようなものなのか。後の、チームメンバーからのフィードバックで、ファシリテーターとして進めてくれていたという評価があった。そうなんや、と思った。若葉は書記を担当していた。「自分のわからんところを書きながらきいたり、まとめたりできる」と書記のメリットを述べていた若葉だったが、特にそのメリットを生かしているようには見えなかった。発言量は少なめだった気がする。このGDではタルミの、将来を見据えた発言 を案に盛り込んだことが人事に評価され(議論の内容はお粗末なところも多かった、と指摘された)、なんと優勝した。正直下から数えたほうがはやいと思っていたため、全員で驚いた。他の班も優秀な人がいることは伝わった。ほぼタルミの一言のみで勝ち上がったと言える。副賞としてチョコウエハースを獲得。

 

その後、休憩。班員と近くのランチへ。待ち時間は強みを生かしてしっかりと会話を回し、ある程度のウケを獲得。一度ウケた言葉を効果的に繰り返すと楽にウケられることを再認識。ただ白ご飯が驚くほどまずく、というかクサく(白米がクサかった経験は皆様ございますか)、なんとご飯を残してしまった。西本はコンビニおにぎりを2つ食べたあと、誰よりも早く食べ終わっており、少しポイントアップ。

 

ディベート対決が二戦。お題に対して自分の意志と無関係にクジで賛成・否定の立場がきめられる。これの問題は、立場によってかなり有利不利が出ることだった。このワークでもやはりスジとタルミの能力が光る。一戦目はスジとタルミと若葉vs西本ガリおれ。冷静なスジと迫力のタルミが実際のデータや豊富な知識を持ち出す。立場の優位が能力の優位を加速させ、惨敗。二戦目は有意な立場を獲得。スジ若葉おれvsタルミガリ西本。やはりスジとタルミの知識が光る。自分ほぼしゃべればかったが(知識がなさすぎたことと、タルミが異常に話し続けていたり、圧倒された、人の話に割り込まないように心がけているのは仇になったかも)、タルミの論が飛躍していることを指摘&テーマの意義について問い直すことで後半若干の巻き返し。ちなみにこの対決は最後に班のMVPを決めた。一位はスジ(二回とも優位な立場で論じられたことも勝因か)、僅差で二位がタルミ(論説力では圧倒的だったが)、がり西本おれが同点、若葉が0ポイントだった。

 

休憩。スジからその腕時計ペアウォッチ?との問いに、いえシングルウォッチですと返すと、予想外に大爆笑を獲得。他にも休憩のトークでみんなにウケることで自分はおもしろいということを認識できて安心した。

 

ワークを終えてフィードバック。人事からは意見をまとめたり議論を前に進める姿勢などを評価されたが、まあそれ以外は言うことないよねとも思った。あまり発言してなかったから。ワークを終えてどうだった?ときかれたので正直に発言量が少なかった反省を述べた。能力を示せたとは感じてないし、そもそも示す能力がないことを痛感。チームからのフィードバックも同じような感じだった。西本からは、雰囲気をつかむのがうまく、班を盛り上げていてうらやましかったと、ただボケが怖かった、との評価。特にプラスマイナスの感情はなく、同志社乙と思った。

 

 

 

とりあえず一日目はこんな感じです。はじめは若葉がいることが不安だったが、終わってみれば若葉が隣にいたから冗談も言えたし、楽しかったのだと思った。一人で京阪に乗って、素早く夕焼けを通り過ぎた。